ひふみよベース®️(就労支援B型事業所)が鹿児島市に「おぎゃー!」と誕生した2015年。その翌年2016年に施行された「障害者差別解消法」により「合理的配慮」という言葉を目にすることも増えました。
「差別解消法?合理的?法律?義務?」と、なんだかお経並みに漢字が多い、大切なことなのに全然中身が入ってこない「合理的配慮」というニューワード。これはいかん!ということで、「合理的配慮ってなんぞや?」と、障害のある人に対する合理的配慮について、障害当事者の視点で4コマ漫画でわかりやすく伝えていこう!ライトに可愛く!とスタートしたコンテンツが「GO!HI! ゴーハイ的合理的配慮な日常(以下、ゴーハイ)」です。
これまでのゴーハイの活動
ゴーハイは、ひふみよベース天文館メンバーの、イラストレーター「えりこ」と「*マリコ*」、そしてライターで1児の母「かおり」によるクリエイターチーム「トリプル☆リー」が制作しています。
ゴーハイは2016年4月よりHIFUMIYO TIMESでのweb版を開始。
2017年10月より地元新聞・南日本新聞さまにて連載が始まり、令和6年9月時点で68回を数えています。
これまで、ゴーハイ作品はパネル化され「農福連携マルシェ 2018」の会場や鹿児島県庁18階ロビー、鹿児島県障害者差別解消支援協議会会場にて展示されたほか、広報誌「ありば」や障害者差別解消法ガイドブックにも掲載されるなど、障害者差別解消に向けた啓発活動で大いに活用をいただいています!
過去には、南薩特別支援学校の特別支援教育夏季セミナーや、武岡台特別支援学校の人権同和教育に関する校内研修会など、教員・教育機関・医療機関及び福祉施設関係者を対象に、障害のある人に対する合理的配慮について、イラストをたっぷり交えた資料と共に講話を行いました。
2024年9月25日(水)には、鹿児島県加治木特別支援学校にて開催される「令和6年度 企業関係者等招へいによる就労ネットワーク会議(進路指導に関する研修会)」にて講演を行うこととなりました。
その他、マスメディアを通じてわかりやすく社会に広く発信するなど、障害者差別解消の啓発に寄与しているという事で令和元年度10月に「知事表彰」を受賞。関係団体等からのご推薦で、令和4年度にはかごしま市チャレンジド大賞(社会貢献部門)も受賞しました。
「かわいい!そうだったんだ!」と、「また見たくなる」のがゴーハイ!
合理的配慮について、かわいいイラストでわかりやすく発信しているのがゴーハイです。「合理的配慮」とは、障害のある人が他の人と同じように日常生活や仕事、学びなどを行えるように、その人に合わせた環境やサポートを提供することを意味します。これは、すべての人が平等に参加できる社会を実現するために必要なものです。
たとえば、車いすを使っている人が建物に入るとき、段差があると入りにくいですよね。その場合、スロープやエレベーターを設置することで、建物に入るハードルを下げて、その人が他の人と同じように移動できるようにすることが「合理的配慮」です。
ポイントは、「特別扱い」ではなく、「必要なサポートをすることで、同じスタートラインに立てるようにする」ということです。誰もが自分らしく暮らし、働けるような社会を目指して、合理的配慮を考えていくことが大事なんです。
最近の合理的配慮の動向
近年、合理的配慮の取り組みは多様化し、社会全体で進展しています。特に注目されているのは、職場や学校、公共施設での環境整備やサービスの充実です。例えば、視覚や聴覚に障害のある人が情報を平等に受け取れるよう、音声案内や字幕の普及が進んでいます。また、精神障害や発達障害のある人向けに、ストレスを軽減するための柔軟な働き方や学びの場が提供されています。
さらに、コロナ禍においてリモートワークやオンライン授業が普及し、オンライン環境での合理的配慮も重要視されています。耳が聞こえにくい人のために会議で手話通訳を用意したり、ビデオ通話で文字表示をしたり、文字の大きさを調整したりすることも該当します。このように、障害の種類や個人のニーズに合わせて配慮をすることで、その人の可能性を引き出し、共に活躍できる環境を整えることが大切です。
障害の有無に関わらず、すべての人が参加できる社会を目指して、合理的配慮(ゴーハイ)をもっと身近に、今後も実際の体験をもとに、いろいろなゴーハイを発信していきます!
webメディア「HIFUMIYO TIMES」では、これまでのエピソードをバックナンバーとしてご覧いただけます。 ぜひご覧ください!
※GO!HI! ゴーハイ的合理的配慮な日常は南日本新聞で偶数月の第2火曜日に連載中(※今後変更になる場合もあります)