「今日も屋台の焼きそばを俺におごってくれたやつ。あいつも楽じゃなかろうに。友の情けが身に染みる」
ちあきなおみさんの歌『帰れないんだよ』の一節です。なぜかこの歌が胸にじんわりと響いて、今夜はあえて焼酎ではなく、クラフトビールを傾けています。
新しい出会いというと、私たちはつい「人との出会い」を想像しがちです。しかし、今日手にした一本のクラフトビール、未読のままだった一冊の本、そして踏み入れたことのない道。退屈に思える毎日にちょっとした変化をもたらしてくれるものすべてが、心を揺さぶる「新しい出会い」なんだと思います。
日々を豊かにする、小さな冒険
私たちの心を豊かにするのは、大それたことではなく、小さな挑戦の積み重ねです。
- いつもと違うスーパーの棚を覗いてみる。
- 普段は手に取らないジャンルの飲み物を試してみる。
- 未読のままになっていた本を開いて、その世界に飛び込んでみる。
どれもごく些細なことかもしれません。しかし、こうした小さな冒険こそが、日常に鮮やかな彩りを与えてくれます。ひふみよベース荒田のワーク活動を通して、私たちは日々、新しい食材やレシピ、そして自社醸造のクラフトビールに触れる「小さな出会い」を楽しんでいます。
日常の「抜群やね」に感動する心
ある日の夕方、荒田事業所の玄関口にたたずんでいたメンバーのAさん。普段は荒い言葉遣いをすることもある彼が、ふとつぶやいた一言に、私はハッとさせられました。
「ここから見る電車と神社のパノラマは抜群やね。」
その瞬間、私の胸は熱くなりました。こんな些細な風景にも感動できる心を持っていたのだと、彼の思いがけない一面を発見できたことが心から嬉しかったのです。

鹿児島市らしい風景。
この光景が教えてくれるのは、文豪・芥川龍之介の言葉です。
「人生を豊かにするには日常の些事を愛さなければならぬ」
雲の光、竹の葉ずれ、道行く人の顔。取るに足らないと思われがちな日常のささいな出来事の中にこそ、本当の美しさや幸せは隠されているものです。事業所の玄関から見えるお向かいの八幡様と、その森から見える抜けるような青い空。行き交う電車や人々の流れを眺める時間は、心を洗ってくれます。
Aさんの「抜群やね」という一言は、私たちスタッフも改めて、日常の美しさに気づかせてくれる最高のエネルギーとなりました。
「新たな出会い」のビッグニュース!
そして、ひふみよベース荒田から、皆さんに最大の「新しい出会い」のニュースをお届けします!皆様に愛していただいた「ちゃぶや咖喱堂」の店舗が、2025年10月23日、新しい出会いの場所として生まれ変わります!
私たちは、より新しい食を求め、たゆまぬ研鑽を続け進歩する場所を目指します。人々の体に良い、ひいては地球によい食を求めて、そしてスタッフ・メンバーさん達と共に頑張る協働の唯一無二の場を求めて――。

工事も無事終わり、開店準備に勤しんでます!
ワクワクが止まらない、新たな一歩のスタートです!
写真の暖簾はメンバーさんたちと一緒に染め上げたもの。手順などをあれやこれやと話し合いながら協力して仕上げました。素敵な暖簾も新たな出会いに花を添えています。

手染めの暖簾がいい雰囲気に。
これからも、ひふみよベース荒田は、食を通じて地域と繋がり、「小さな出会い」から生まれる幸せを大切にしながら、前進してまいります。どうぞご期待ください!