ひふみよベース天文館には、在宅でお仕事をされるメンバーさんが多く所属しています。在宅という柔軟な働き方を続けつつも、「本当はもう少し通所したいけれど、体調の波があって難しい」。そんな思いを抱えている方も少なくありません。
先日、少しずつステップアップし将来的には週5の通所ができるようになりたい、というメンバーさんからとても前向きで嬉しい提案をいただきました。
それは、「通所できた日に押せるスタンプカードがあったら嬉しい」というアイデアでした。
通所できた日を、目で見てわかる形にしたい。
できた日を小さく積み重ねたい。
そんな素直な気持ちから生まれた提案でした。

せっかく作るなら、楽しいものを!
あえての持ち歩かないサイズ
大きすぎず、小さすぎず。飾ってもよし。デスクに置いても邪魔にならない。“そっと背中を押すカード”として、あえてポストカードを採用しました。
通所が月に複数回できる人は月に1枚。体調の波や緊張がが強くて、なんとか月1回来られるという人は1年で1枚でも大丈夫。どのペースも「その人の歩幅」。焦りは禁物、競争ではありません。

それぞれ自由に
カードの表には空白欄があり、「R7.⚪︎月」など月を書き込む人もいれば、「目標:月5回」など、個別の目標を書き込むこともできます。それもすべて本人が“自分のカード”として自由に決められる仕組みです。
楽しさから始まる、今日の一歩。
弊社では、ソーシャルファームの実現を目指し、クラフトビール醸造事業「HIFUMIYO BREWING」を営んでいます。そこで、デザインはスタンプを押したり色を塗ると、クラフトビールをモチーフにしたグラスに少しずつ好きな色のビールが注がれていく、という遊び心のある仕掛けになりました。

いろどりも個性的に
スタンプが押されるたびに、グラスに自分の好きな色のクラフトビールが。満タンになったときの達成感は、ちょっとしたごほうびのようです。あえて“遊び”の要素を入れたのは、通所することを義務や負担に感じてほしくないから。
「今日は一杯注ぎに行こうかな」まずはそんな気持ちでふらりと来てもらえるような、やわらかなきっかけになればうれしいです。
カードに込めた3つのメッセージ
通所できた日の達成感を感じてほしい
「行けた」という事実が目で見えると、自信につながります。ビールが一杯ずつ満たされていくように、少しずつ積み重ねていけたらと思っています。スタンプ1つは小さいけれど、それが1つ、2つと積み重なったときに、“あ、自分ってできてるんだ” と気づく瞬間があるはずです。
無理をしなくていい。“ゆっくりでいい”のメッセージ
カードにもその言葉をデザインに込めました。プレッシャーにしないために、“押せなかった日を責めない”ことも大切にしています。それは「できなかった証」ではなく、「焦らなくていい」という余白です。
小さな成功体験を積み重ねていくこと
体調の揺れで外出が難しい日もあるなか、“今日は行けた”という一歩はとても大きい意味を持ちます。スタッフとしても、その一歩を楽しみながら形にできる仕組みを一緒に作りたいと考えています。

お好きなカラーで。消しゴムはんこも準備予定!
スタッフにとっても、メンバーと一緒に作る大切な時間
今回の取り組みは、スタッフ側にとっても非常に嬉しい提案でした。スタッフが思いついたものではありません。メンバーからの「こんなのがあったらいいな」を一緒に形にしたものです。
「通所したい気持ちはあるけれど、体調の波がある」そんな状況のなかで、“行けた日を大切にしたい”と自ら提案してくれたこと自体が、大きな一歩だと感じています。
私たちにできるのは、その一歩を応援できる仕組みを一緒に考えていくこと。
そして、できたことを一緒に喜び、できなかった日は責めず、マイペースで進んでいく背中をそっと支えること。
アナログのスタンプカードは、その思いを形にする一つのツールです。

少しずつグラスを満たそう
一緒に作る、アナログの小さな楽しみ
今回のスタンプカードは、スタッフではなくメンバーの「こんなのがあったらいいな」から生まれた提案でした。通所したい気持ちを抱えながら、体調の波と向き合うなかで、“行けた日を大切にしたい”と自ら声をあげてくれたこと自体が、私たちには大きな一歩に映りました。
私たちができるのは、その一歩をそっと応援すること。できた日は一緒に喜び、できなかった日は責めず、マイペースを支えること。
在宅が多い環境だからこそ、画面の外にも小さな“楽しみ”があることは意味があります。
スタンプが一杯ずつグラスを満たしていくように、ひふみよベース®︎では、それぞれの歩みを一緒に楽しみながら見守っていきたいと思います。



