在宅就労アレコレ

近年、クラウドサービスの普及・ツールの進歩によりリモートワークが広く認知されるようになり、多くの企業が柔軟な働き方を採用し始めています。

これは、障害をお持ちの方の就労の場「就労継続支援B型」や「A型」などでも同様です。

前回のBASE LOGでも少し触れましたが、「リモートワーク=在宅就労」は、様々な理由によりコンスタントな通所が困難である方が自宅で働くことを可能にするものです。しかし、在宅就労にはメリットも多い反面、デメリットや、向き・不向きも少なからず存在すると感じています。今回は、その両面についてひふみよベース天文館からお伝えしていきたいと思います。

メリット、可能になったこと

これまで働くことが難しかった方ができるようになったことの一部をご紹介します。

  1. 仕事にアクセスできる環境:物理的に就労先への通所が難しかった方が、在宅で仕事に取り組むことができるようになった。
  2. 個々にあった柔軟な就労時間:柔軟な就労時間の設定により健康状態や生活リズムに合わせ自分のペースで働くことができるようになった。
  3. 自己管理スキルの向上:在宅での就労を通じ、自己管理スキルや時間管理能力が向上した。
  4. 移動負荷の軽減:移動時の身体的・身体的負担や恐怖心・不安感など様々な心的ストレスが軽減し、継続して働けるようになった。
  5. フレキシブルな労働環境:体調に応じて、休憩を取りながら仕事を進めることができるようになった。
  6. プライバシーと独立性:他者との交流や活動が苦手な方が、自分のペースで集中し働けるようになった等。

交通の面では、大都市圏のバリアフリー化は進み、駅や車両、情報提供など多方面での対応が整っています。しかし、鹿児島においては主要な交通拠点や路面電車でのバリアフリー化は進んでいるものの、地方特有の課題として、すべての駅やバス停、車両での対応が完全には整っていない状況です。

また、低床車両のダイヤの少なさの面でも全国平均に比べると遅れている部分があり車椅子ユーザーなどはコンスタントに公共交通機関を利用しての通所が難しいのが現状です。

通所する在宅就労メンバー

一方、デメリットは?
  1. コミュニケーションの課題:すぐに質問したり、ちょっと雑談をしたいといった場合など、情報共有やサポートの受け取りに対面時よりはタイムラグが発生する場合も。すぐそばに人の気配があるという環境に安心感を抱く方は少し物足りなさを感じる場合があるかもしれません。
  2. 自己管理の難しさ:過集中傾向になる方は、アラームをセットしておくなど自己管理能力が求められます。はじめは難しかったものの、徐々に時間管理ができるようになった方、また「声かけがほしい」と自ら発信できるようになった方もいらっしゃいます。

事業所への通所が問題なく可能(公共交通機関の利用や送迎の利用がスムーズ)で、賑やかな場所で働きたい・他者と対面し積極的にコミュニケーションをとりたい・家だとつい他の事に集中してしまい仕事のペースを確保できない・仕事とプライベートの切り替えが苦手、といった方は、通所での働き方を検討されるのも選択肢のひとつかもしれません。

在宅で働くにはスキルが不足しているかも?と心配な方へ

「在宅で働くにはちょっと難しそう…」と心配される方からも多くご相談をいただきます。ひふみよベースで在宅就労をしているメンバーさんの中には、利用当初に初めてパソコン操作をしたという方や、タイピングができなかったという方もいらっしゃいます。利用当初はスタッフが訪問し対面を多く設け、操作に慣れてきた段階で徐々にリモートワークにシフトするという方も。

また、事業所とのやりとりはスマホでのチャットで行う方、すぐに連絡をとりたい場合は電話連絡を、といったように、その方の連絡の取りやすい方法で柔軟に設定しています。(ちなみに以前質問をいただいたことがありますが、FAXは不可です)

スマホでのライティング作業

「通所は難しいけど在宅もちょっと心配」とご不安がある方も、まずは気兼ねなくご相談ください。

と、ここまで2度公開したひふみよベース天文館のBASE LOGですが、ついつい文章が多くなってしまったので、次回以降はもっとカジュアルに、画像もたくさん交えてお届けしたいと思います!

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